博多駅徒歩11分の女性専門鍼灸院「レナータはり・灸」では、女性特有の不調や肩こり・腰痛・慢性的な体調不良まで、マンツーマンで丁寧な鍼灸治療を行っています。
こちらでは、鍼灸について詳しく説明しています。
予防は治療に勝る、未病治とは
紀元前約二百年前の中国最古の医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」では、病気になってから治す「巳病治(西洋医学でいう治療医学)」より、 病気になる前に治す「未病治(予防医学)」が最良の治療法であると述べています。
これは、病気になる前の未病の段階で速やかに治療すれば、治癒に向かうことを意味します。
特に心の不調やその病、生活習慣病等は根本治療法が確立されておらず、日頃からの病気予防が大切であるとしています。
つまり、病気に対する最も効果的な処方は、「未病治」であり、「予防は治療に勝る」ということなのです。
東洋医学(鍼灸治療)とは
鍼灸治療は、中国三千年の伝統と独特の臨床、経験療法であり、鍼や灸で生体に一定の機械的刺激を与え、それによって起こる生体反応を利用し、効果的な治療、疾病の予防及び、生活機能の変調の矯正をめざす東洋治療法です。
疾病がどの部位、どの臓腑、どの経絡(ツボが並んでいる線路で栄養を運ぶ道です)を探し、病気の原因を追究してその「ツボ」に刺激する事によって、生体に備わった自然治癒力に活力を与える治療方法です。
東洋医学には主たる診断方法に四診(ししん)があります。
四診とは望診・聞診・問診・切診の四つの診察法です。
- 望診(ぼうしん:視覚による診察法で顔色、姿勢を診ます。)
- 聞診(ぶんしん:聴覚、嗅覚による診察法で話し方や声の高さ、体臭や口臭の様子を診ます。)
- 問診(もんしん:問いかけと応答により病態を診察します。)
- 切診(せっしん:触覚により、手でお腹と脈を触診し身体全体の状態を診ます。)
これらによって、局所にとらわれず身体全体や精神状態も注意深く観察して、患者さんの来院時より治療を始めております。
東洋医学は、陰陽五行論に基づいた医学です。
これは、すべての現象を陰陽の二つに分け、木・火・土・金・水の五気(五行)によって支配されているという考え方です。
陰陽も、五行もそれぞれの要素が単独で存在しているわけではなく、お互いに密接に関わりあっています。
また、人間の生命体を大自然(大宇宙)の一環としてとらえ、人体は小自然(小宇宙)であり、人体の臓器や器官などは、みな異なった機能をもちながら、同時に全体としてのつながりをもった一つの自然(宇宙)のような統一体をなしているとみています。
鍼灸は、これらの考え方を基にしており、人の持っている自然治癒力を高め、心身のバランスを整える治療です。
陰陽とは
自然界のすべてものを陰陽に分けることができ、これは相反する二つの性質を持つ対立的関係と考えられています。
一般的には、積極的に動くもの、外向的・上昇的・温熱的・明瞭なもの、などはすべて「陽」に属します。
他方、相対的に静止したもの、内向的・下降的・寒冷的・あるいは暗いものなどは、すべて「陰」に 属します。
病気とは、陰陽のバランスが崩れている状態であり、これを整えれば、病気は治ります。
1.自然界
陽 | 昼(朝) | 夏(春) | 南(東) | 熱(温) | 火 | 明 |
陰 | 夜(夕) | 冬(秋) | 北(西) | 寒(涼) | 水 | 暗 |
2.人間・人体
陽 | 男 | 幼 | 外側 | 脊背 | 上部 | 六腑 | 衛 | 気 |
陰 | 女 | 老 | 内側 | 胸腹 | 下部 | 五臓 | 営 | 血 |
3.病気
陽 | 騒がしい | 強盛 | 温熱 | 乾燥 | 亢進 | 急性 |
陰 | 静か | 衰弱 | 寒冷 | 湿潤 | 減退 | 慢性 |
4.方向性
陽 | 上(左) | 外 | 末端 | 出 | 昇 | 浮 | 凸 |
陰 | 下(右) | 内 | 中心 | 入 | 降 | 沈 | 凹 |
気血とは
気とは、身体を流れるエネルギーの元の事で、元気のようなものです。
すべての生命活動の原動力となっており、 体熱を作り出し、保持する働きや疾病の原因から身体を守る働きがあります。
また「血」や「津液」などを引っ張って行く、先駆としての役目を果しています。
血とは血液のことです。
血の源は、飲食物からなり「気の作用」により血管の中を全身にわたって循環して、全身の器官や組織を滋養しています。
津液とは
津液とは体内の水分の総称で、リンパ液、唾液、胃液、腸液、関節腔内の液体、涙、水、汗、尿、などを指します。
津液にも陽的な働きと陰的な働きがあります。体表を開くことで出る汗のように、体温調節に働くと陽の作用になります。
関節などで骨の動きを滑らかにするように働くと陰の作用です。
血にも津液は含まれており、体内を潤す作用があります。
経絡とは
経絡(けいらく)とは気血の通路のことであり、人体を縦方向に走る経脈と身体に広く分布する絡脈を総称するものです。
経絡の機能は循行上の臓腑や、皮肉筋骨などに気血を巡らせ、人体の健全な生理活動を維持するのと同時に気血の過不足や外邪の侵入などに応じて、内臓の病変を体表に伝達する路でもあります。
その病態に応じて、診断し治療を施すところです。
鍼灸の適応疾患
こんな症状はありませんか。
ひとつの症状が、お身体全体に影響します。
全身を整える治療をして、心身ともに健やかに過ごしましょう。
適応疾患の例(WHOの見解)
神経系
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー等
運動器系
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)等
循環器系
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ等
呼吸器系
気管支炎・喘息・風邪および予防等
消化器系
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾等
代謝内分秘系
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血等
生殖・泌尿器系
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎等
婦人科系
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊等
耳鼻咽喉科系
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・蓄膿症・咽喉頭炎・扁桃腺炎等
眼科系
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい等
小児科系
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善等